すさみ町の巨樹・古木

1.「江住薬師のムクの木」(令和5年5月18日作成)

(1)所在地:すさみ町江住1272(江住薬師)

(2)種類等:ムクノキ(天然記念物指定無、幹廻り 5.2m、樹齢 300年以上)

   

  ↑ 江住薬師

 ムクの巨木の根元にコンクリート製の祠に石仏がお祀りされているが、お堂等は無く石灯籠が一基建てられている。

 一段高くなった場所にお薬師さんと並んで更に小さな祠の中に二体の石仏(お地蔵様?)がお祀りされている。

 石垣に嵌め込まれた石に『安政四ー巳年五月 藤木貞親築之』と刻まれている事から西暦1857年に建立されたと思われ相当古い石仏であろう。

 地元の方には「お薬師さん」と呼ばれて親しまれている。

   

  ↑ ムクの全景

   

  ↑ ムクの近景
 ムクの巨木は石仏のすぐ後ろにあり、「お薬師さん」を守る様に悠然と立っている。

 主幹自体は、巨木と云うほどの太さではないが板根になっていてムクの木独特の地際の姿は逞しく、樹齢300年以上と云われ樹高15m、幹廻り5.2mと立派なムクの木は「江住薬師のムクの木」と呼ばれ、地域のシンボルとして親しまれていて末永く大切に守っていきたいものである。

2.「王子神社のムクノキ」(令和6年3月8日作成)

(1)所在地:すさみ町和深川258(和深王子神社

(2)種類等:ムクノキ(天然記念物指定無、幹廻り 5.3m、樹齢 300年以上)

   

  ↑ 和深川王子の社殿

 和深王子神社寛永2年(1625)松本四郎大夫広正により創建された。 かつては、現在地より北の宮の谷にあり神殿の無い矢倉大明神であったと周参見村郷土誌は伝えている。

 此の神社は、王子神社春日神社が併せて祀られている。和深川は周参見氏の支配下にあったので、その関係の守護神を祭祀したものと思われる。

王子神社説明書より 〉

   

 ↑ ムクノキの全景

   
 ↑ ムクノキの近景

 宮の森には大きなナギ・ムクの古木があり、天然記念物の指定はされていないが神社の左手斜面に樹齢300年以上のムクの木があり、高さ20m、幹廻り5.3mの堂々たる巨木で幹にはカズラやシダ等色々な植物が着生し、木肌を覆っていて樹勢は衰えている様に見えるが、根はしっかりと大地に張りその風格は堂々としたものであり、末永く守り続けて頂きたいと願うばかりである。