1.「千種神社の樟と杉」(令和6年 6月 2日作成)
(1)所在地:海南市重根1125(千種神社)
(2)種類等:クスノキ(市指定天然記念物、幹廻り6.73m、樹齢 300年以上)
(3) スギノキ(天然記念物指定無、幹廻り 不明、樹齢 不明)

↑ 千種神社の参道・鳥居

↑ 千種神社の拝殿・本殿
古くは百草神社と言い、勧請年月は詳らかではないが「続風土記」に『田津原・伏山・大谷三ケ村の産土神なり、祀神詳しからず百草は地名と見ゆ応永・永正などの文書に百草の森の名見えたり・・・・・』とあり、旧記『百草明神は人皇第36代孝徳天皇大化三丁未年(647)、雨の森と言う所へ御鎮座、右末社七社有・・・・』とある。
雨の森とは百草の森のことと考えられるので、何れにしても相当古くからのものと思われる。
明治43年、熊野神社(海南市べ別所)及び八王子神社(海南市汲沢)を合祀、社号を千種神社と改めた。

↑ 樟の全景

↑ 樟の近景Ⅰ

↑ 樟の近景Ⅱ
境内を入ると左手に高さ25m、幹廻り6.73mの老樟があり、見る者を圧倒するご霊木の巨樹で、その根元にお祀りされていた地蔵尊を樟が中に巻き込んでいて『行たら見て来ら、重根の宮の楠に巻かれた地蔵尊』と昔この辺りの人々にうたわれ、語り継がれ明治の初め頃迄は地蔵尊の一部を見る事が出来た様だが、今はその姿を見る事は出来ない。〈 説明書等より抜粋 〉

↑ 杉の巨木全景

↑ 杉の巨木と本殿(右奥)

↑ 杉の巨木近景Ⅰ

↑ 杉の巨木近景Ⅱ
神社拝殿右側、玉垣の内側にご神木の杉の巨木が悠然と立っている。天然記念物の指定は無く、樹齢等詳細は不明だが県内で指定されている杉の巨木と比べても遜色は無く樹齢300年以上と推定でき、幹廻りも5m以上と思われる立派な巨木である。
主幹は3m程の高さで折れたのか切断されているので樹高は高くは無いが、ご神木として末永く大切に守って頂きたいものである。(他の資料には檜と紹介されているものもある。)
2.「浄国寺の樟」(令和6年 6月 6日作成)
(1)所在地:海南市黒江976(天王山 浄国寺)
(2)種類等:クスノキ(天然記念物指定無、幹廻り6.18m、樹齢 500年以上)

↑ 本堂

↑ 太鼓堂
浄国寺は浄土真宗本願寺派の寺院で「天王山 浄国寺」と称し、享禄5年(1532)に開創された浄土真真宗の道場で、一時紀州における浄土真宗の拠点となった歴史ある自院である。本堂には全国的にも珍しい「蒔絵天井画」が施されており親鸞上人の月命日である毎月16日に一般公開されている様です。
又、境内には立派な太鼓堂をはじめ太子堂や鐘楼もあり是非一度は訪ねたい寺院である。

↑ 義人 重根屋伊七の墓
境内太子堂の側に「義人 重根屋伊七の墓」が建てられていて、説明書きに『享和三年(1803)の大飢饉の際、餓死する人々を救うため漆器職人であった重根屋伊七が漆器製造の材料であった「続飯米(そくいまい)」名目で米の融通を藩主に直訴した。伊七は捕えられ投獄されたが同年十二月二十九日牢死した。以後義人伊七のため、黒江では「二膳ば」といって、製品100個につき二個を余分に造り、これを残してその代金で毎年あつい法要をしました。』『紀州漆器協同組合 建』とある。

↑ 樟の全景

↑ 樟の近景
境内にある二本の樟は参道に沿った石垣にどっしりと立ち、樹齢は500年以上と云われ高さは17m、幹廻り6.18mの巨木で、根元の異様な形が苦難の歴史を物語っている。
何故この様な場所に二本もの樟が育ち500年以上も生き続けられたのか、その生命力に驚かされる。此れからも浄国寺のご霊木として地域の人々を末永く見守って頂きたい。
3.「立神社のオガタマノキ」(令和7年12月4日作成)
(1)所在地:海南市下津町引尾76(立神社)
(2)種類等:オガタマノキ(市指定天然記念物、幹廻り 3m、樹齢 不明)

↑ 立神社の鳥居と社殿への参道

↑ 立神社の本殿と夫婦岩(本殿左手)
立神社は、桓武天皇1,300年前の御代京都上賀茂神社から神様を頂き鎮座奉る。
戦国時代、大野城で山名義理等が栄えたころ、当神社の祭事は盛んで、財は水田60町に及んだ。豊臣秀吉が大野城を政落した際、立神社もその兵火を受けて焼失、300年前に再興された。
境内には、町指定の天然記念物の夫婦岩と招霊木の「オガタマ」に加え、県指定の紀の国の名水「立神の水」が湧き出している貴重な歴史的・文化的遺産の神社である。

↑ オガタマノキの全景

↑ オガタマノキの近景Ⅰ

↑ オガタマノキの近景Ⅱ
立神社の社殿に向かって左下の斜面に、高さ10m程のオガタマの巨樹が45度程に傾き立っていて主幹から2本の枝が垂直に伸びていて、主幹の先端は折れてしまっている。
「オガタマノキ」は、コブシに似た小さな花をつけるモクレン科の常緑高木である。

↑ 夫婦岩
本殿の左側(北側)に二つの巨岩が立っているのが、町指定の天然記念物の夫婦岩である。二つの岩に渡したロープに注連縄が取付けてあり、立神社の御神体か?。
又、社殿の後ろは樹木が茂り、立派な社叢で何時までも残した鎮守の森である。